うーん、面白くない。面白くないって書く時間がもったいないくらい面白くない。これ見るなら幻影戦争のハイセンスなストーリーの方がまだ笑える分天と地ほどの価値がある。
なんていうかもうこういうアニメの対象年齢から外れてるんだろうなと思う。
異世界のんびり農家しかり、このゾン100しかり。
なんていうんだろう。こういうラノベ系って感情移入が全くできない。だからめっちゃ面白くない。1話は作画のこだわりで下駄履いたのもあっておもしろかったけど、2話以降すごい面白くない。
このゾン100に関してはゾンビのパンデミックとそこで生き抜く、元ブラック企業の社員の主人公が描かれてる。
…うーん、完全に設定とノリ、そのインパクトだけの作品だなーって。
キャラの感情がまったく理解できない。躁鬱でいうならずーっと躁の状態で目もラリってる主人公が描かれてるだけで、面白くないというか主人公に関していうなら恐い。不気味。
どういう精神状態だったらこの状況でその発想になるのか、その行動になるのか、まったく理解できない。
あとラノベでありがちな主人公を立てるためだけに存在する周りのキャラ。
躁状態でラリってる主人公を周りがすげー！って言ってるだけのアニメ。
4話でCAとコンパしてる回があったけど、そもそもコンパしてることに違和感があるし、その中で相手の女の子がゾンビ化してしまう感動？のシーンもまったくなんの感情の遷移も見てるこちらはない。
そりゃそうで、躁状態の人間の感情なんて一般人はまったく理解できない。だってそれ自体が精神病って言われてるくらいには特異な感情遷移なんだから。それを主人公に添えられても見てる側は何も感じられない。
アニメも小説も、映画もドラマも感情移入があって初めて、ドキドキしたりワクワクしたり、泣きそうになったり、嬉しかったりすると思う。
それが一切ない。だから面白くないのがこのゾン100であり、ラノベ全般。書いてるやつの精神年齢が低すぎるといってもいい。
細かいこと言うとインフラ周りの従業員がいないのにどうして電気や水の供給が続いてるん、とかしょうもない部分も突っ込みたくなるくらい、本編の流れが面白くない。
オレが子供の頃って十二国記とかそういうちゃんとした原作のあるアニメが多かったけど、今のアニメってこんな面白くないのばっかで今の子供の成育が心配だわ。
なんの文学性もない。
今ちょうど見てるけど、千鳥のやってるテレビ番組の相席食堂の方がはるかに文学性があると思う。少なくともセンスがある分マシだし、何なんこのゾン100とかいうアニメ、というか作品。
これ見て大人になって、どういう発想する人間になるんだろう。それはyoutubeに関しても思ってて、こんな素人が作ったしょうもない動画見て、時間を浪費して大人になった人って発想力どうなるんだろう、ってすごく心配になる。
小説とか、それなりの人がそれなりに時間かけて作ったテレビなり、そういうんじゃない、クオリティが担保されてない、ラノベやyoutube動画に触れ続ける弊害というか。
ネコ可愛いー、このyoutuberかっこいいー、だけで大人になっていくコワさというか。
…うん、この発想がすでに老害なんだろうけど、でも心配になる。
メディアの取捨選択というか、自分好みの情報だけを聞く、見る、っていう時代に昨今はシフトしてて、自分の好むもの以外の情報が入ってこない状態になってる。
それって確かに多様化を生む一つの試金石だろうけど、同時に人類全体の知性だったり、もっと柔く言うとセンスの低下を招くと思う。
それって、レベルの高さを感じられないまま大人になるって事。他のすごいものを見ずに、自分の周りの自分の好きなものだけ見て大人になるって事。井の中の蛙がずーっとエンドレスで繰り広げられる。
こんなんしてると、それこそゾンビみたいに頭の中空っぽの人間が出来上がりそうで恐い。
でもそれはたぶん例えば川端康成さんからすると、最近の若い人はテレビばっかり見てどういう発想する人間になるんだろう、って思ってたかもしれないし、結局老害が新しい世代の新しい分化を、自分と違うからって言う理由で締め出してるだけなんだよな。
たぶんゼロかイチか、進化か退化じゃなくて、こう、なんていうか”範囲”が決まってて、川端康成に触れたらそういう範囲の感性に、ゾン100に触れたらそういう範囲の感性に、youtubeばっかり見てたらそういう範囲の感性に、って言う具合に、ただその範囲がズレるだけなんだろうなー。大きく見たときの学力というか情緒の部分は範囲こそ違えど、その程度は変わらないというか。
川端康成さんからすると、オレがすごいすごい言いまくってる中村文則さんの小説とかも、全部クソみたいな内容に感じるのかもしれない。
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