なんだろ、なんでオレはそう思ってしまったんだろ、っていうのが一番の読後感。このどうせそろそろ死ぬんだし、の。
違和感はずーっとあったのに、終わってみれば作者の掌の中で。
なんていうんだろ、デュラララとか、乱歩奇譚とかそういう最近のアニメやら、よくある探偵小説を読んだことがある人のステレオタイプを的確に突いてきた感じというか。
個人的にはものすごく面白かったけど、これは年齢が上なほど楽しめない作品な気がする。
どうせそろそろ死ぬんだしは一応叙述トリックものの推理小説で、この叙述トリックが成立するためには読者がある程度若いメディアに触れていないと成り立たないというか。
なので70オーバーのご老人などがこの小説を読んでもなんにも面白くないかもしれない。
「このミス」は全国の書店員が選んでるらしいし、確かに年齢層20代30代の人こそ楽しめる作品だよなーと思う。
詳細に書くとこの作品の面白さを欠いてしまうんで、書けないのがもどかしいんだけど、とりあえずやりたいことしやがったなーっていうのは読んでて清々しかった。
文章の感じにオレ様感を感じるというか、たぶん作者の人はそれなりに自己中な人なんだろうと感じた。
キレイに終わらせようとか、周りに媚びようとか、そういうのまったく無し。
ただ俺の描きたいものを書いたからお前ら楽しめよ、っていうスタンス。
だから読んでて気持ちよかったのかも。
個人的には人気になるだけあるいい小説だと思った。
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