伊坂幸太郎「PK」感想

2024年4月18日木曜日

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伊坂幸太郎「PK」の感想を。


3つの短編がゆるく結びついた物語群

伊坂さんの「PK」という本、これは中身的には「PK」「超人」「密使」の3つの短編がゆるーく結びついた物語群になっている。

本当に結びつくがゆるく、一つとほかの2つはどこかがつながってはいるけれど、それでもほかの2つで「この後この人達どうなったんだろう」となっていた部分はけっこうそのまま尻切れトンボとなっている。

そういや尻切れトンボってなんで尻切れトンボっていうんだろうなー、って急に新しい話題に飛ぶくらいにはゆるくしかつながってない。


それぞれのあらすじは、


PK:ワールドカップのPK戦で、顔面蒼白だったキッカーが仲間の耳打ちの後なぜか少年のような笑顔を見せそのまま得点を決めた謎について。家族が拉致されていた、浮気がばれずに済んだ、様々な憶測があるが果たしてその真相は。

超人:未来が分かるという青年が現れる。彼はサッカーの試合結果をメールで知らせてくれるサービスに登録しておりその結果が彼だけには未来で起こる殺人事件の内容にみえるのだ。そして青年は困惑する。10年後、特定の人物が1万人もの被害者を出す、というメールが届いたのだ。

密使:誰かと握手することで6秒間その相手から時間を盗める「時間スリ」の能力を持つ主人公。彼はこのひそかな能力を使うため、握手る機会の多い仕事である遊園地などで行われる子供向け戦隊物ヒーローのアクターとして働いていたのだが、ある時この能力を知った誰かから奇妙な指示を受ける。


みたいな。

ネタバレを書くと、なんとなくパラレルワールドを意識した3作になっていて、「PK」では何かの流れを作るために黒幕っぽい人(未来からやってきた歴史修正人?)が選手やいろいろな人に脅しに近い指示をする場面が描かれ、「超人」ではその1万人を虐殺することを示唆された人物は青年の命の恩人の政治家で結局未来が変わったのかそのメールが取り消され、最後の「密使」ではどうやらその大量虐殺は病原菌による死者であることが分かり、それを防ぐために「時間スリ」の能力を持つ人物がなにかよくわからない活躍をする、という感じ。


それぞれがゆるーくつながってはいるんだけど、深く考えると「うーん?」となってしまう部分もあるし、結局どうしたいのかわからない、っていうのがあるんで雰囲気で読むのがいいと思う。


伊坂さん特有の「こんな運命があってもいいじゃなぁーい、うふふ…(はぁーと)」である。

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