中村文則「R帝国」感想

2024年4月17日水曜日

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中村文則「R帝国」を読んだ感想を。


側だけ変えたやつ

もうここまで連日中村さんの小説ばっかり読んでるとどれ読んでも同じに感じてくる。ハリウッド映画の黒人俳優と同じ。どの黒人が味方の黒人でどの黒人が敵の黒人かわからない。「あれ?さっきこの人頭吹っ飛んで死んでなかった?ああ別の黒人か」が起こる。


この「R帝国」は中村さんの小説にしては珍しく近未来を描いた異色作となっている。


そこはHPと呼ばれる人工知能搭載型スマホ(HPはヒューマンフォンの略)をほぼ全国民が所有している国、R帝国。R帝国の人々はHPとの疑似セックスを楽しんだり、HPに人生の大きな選択をゆだねたりしていた。

R帝国と他国の戦争は日常茶飯事となっており「今日も他国との戦争が始まった」というニュースがHPから流れる。それを聞きながらいつものように朝食を食べ、会社に向かっていた主人公は急な地揺れに襲われる。そう、R帝国が侵略を受けたのだ…。


ていうあらすじ。

近未来系ディストピアっていうのかわからなけどなんかそういうSFチックなやつ。


ただまー、側だけそうなんだけど、中身はいつもの中村さん。

ちょっと、いやだいぶ狂ってる登場人物が敵か味方で登場してきて、ゆがんだ愛情を狂気一杯に語る、そんないつもの中村さんの小説。


基本的に自分の手のひらで誰かをコントロールする事に高ぶりを覚えるキャラがいて、その行動が破滅的だと感じながら、ダメだと分かりながら自ら堕ちていくことに興奮するキャラがいて、そんな本。

中村さんの本はだいたい上記2パターンのやばいやつが出てくる。前者が中村さんの解釈するS像であり、後者が中村さんの持つM像なんだろう。


R帝国はまー、ラストの救いのなさが印象的。

なんの救いもなく終わっていく。


アルファっていう中村さんの小説っぽくないキャラが出てくる、というよりこのR帝国に出てくる女性キャラは全員中村さんっぽくないんだけど、特にアルファは中村さんっぽくなくて、なんかゲームのキャラみたいな感じ。中村さん、この時なんかゲームにはまってたんかなー。

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