リバース1999、イベスト「復興!ウルル運動会」感想

2024年4月30日火曜日

リバース1999

t f B! P L

最近本ばっかり読んでて、そうなると不思議とリバース1999のプレイ時間が減る。ウマ娘のプレイ時間は変わらずなのに。

たぶん本当にリバース1999を小説と同じようなストーリーを楽しむ趣味として認識してるからだろうなー。


で、そういう意味でいうと今回のウルル運動会のストーリーはよくなかった。面白くなかった。まだカエンボクのキャラストを読んでないんであれだけどメインストーリーは今までで一番ダメだったなー。


ここではリバース1999のイベスト「復興!ウルル運動会」の感想やらを書きたい。


翻訳がよくない

これまでもイベストに関して言うと翻訳がちょっとわかりづらいっていうのはあった。

ひとつ前のカーラボナーさんのイベストでも翻訳のわかりづらい部分はあった。


けど今回のウルル運動会は翻訳がひどい。何を言ってるのかわからない部分もあってストーリーに魅力を感じてプレイしてる僕みたいな人からすると大幅なモチベダウンにつながってしまったと思う。


なもんでこのストーリーの全体像がちゃんとわかってないかもだけど、まとめるとこんなストーリーだった…んだよな。たぶん。

一応時系列で書いておく。


  • 【1,000年前くらい】ほのちゃん&ウル:最初のウルル運動会を開催!
  • 【1,000年前くらい】ほのちゃんとウルが喧嘩、ほのちゃん蛇の毒で子供のまま逝去
  • 【~現在まで】ウルは謝れなかったことを後悔し続ける
  • 【現在】ほのちゃんがカエンボクとして転生。体内にウルを宿す
  • 【現在】カエンボクのほのちゃんとしての記憶が戻る。同時にウルが体外に排出
  • 【現在】カエンボク、湖で完全に記憶を取り戻す(このフラッシュバックの演出も大変わかりづらい)
  • 【現在】なんやかんやでウルル運動会開催!ウル泣いちゃって自らの聖火が消えるけど、エズラが助けてくれて無事聖火リレー完遂!


ていうことだよな。


……



翻訳も相当悪かったけど、ほかのソシャゲのイベストとクオリティが大差ないくらい物語としても薄いんだよなー。

敵の出現もとってつけたような感じで「なんちゃらが急に湧いたー、倒してから会話つづけよーぜー!磯野ー」ばっかりで脈絡がない。これなら戦闘間に挟む必要ないからストーリーと戦闘を完全に独立させてもいいと思う。


で、ストーリー。

伝えたいことはわかる。

アルカニストと人間がスポーツというものを通して過去の遺恨を清算する、みたいな。で、その代表としてカエンボクとエズラっていう子供の成長物語もかぶせている…んだよな。

それ自体はいいと思う。けど、


  1. カエンボクとほのちゃんの転生設定いる?
  2. 偽チケットを奪った動機が全く分からないままだった
  3. 結局サンドフランネルのは何が恥ずかしい話だったん。恥ずかしいのは記者の方だけやないの?
  4. そんな子供が研究者として働いてるの?


とかがかなり雑な気がする。

ウルの火が消えるのも、それならウル自体が消滅するような設定にしておいて、それをエズラが研究者として救うみたいな方が感動できた気がする。

自分の涙で火が消えるってもはやギャグの域。


ウルとほのちゃんの話にしたいのか、カエンボクとエズラの話にしたいのか中途半端なんだよな。


もうウルもフランネルもいらないから、カエンボクとエズラの話をもっとメインに据えて、少年少女の成長ストーリーにするなり、テイルズオブジアビスにするなりした方がおもろかったと思う。なんならヴェルティもいらない。

カエンボクとエズラ、そしてギベオンズアイの3人だけでよかった。


最後、トーチで火をエズラに渡したところで、カエンボクのカエンボクとしての人格が消え去り、ほのちゃんが残り、それをエズラだけが気づいてしまう。種族が違うから喧嘩してしまって、でも仲直りして、旅の中でようやく理解しあい、友達になれたカエンボクはもういない。

観客の割れんばかりの歓声の中、エズラだけが涙を流す。何のための旅だったのだろう。旅の思い出、カエンボクの横顔がフラッシュバックする。あの時にはもう、自らが消える予兆があったのか。エズラにはわからない。研究者としての自分が情けなく、そして殴りたいほどに腹が立つ。

にも関わらず、実際にはそうせずトーチをきちんと上に掲げ炎を保っている自分がさらに腹立たしい。今更何を、僕は気にしているのだろう。


彼女は、自らが消えることを承知の上で、自分たち人間と、アルカニストを結び付けたかったのか。いいや、きっと違う。彼女は、カエンボクは、そうしたいからそうしたのだ。

もしかしたら見たかったのかもしれない。そうして高らかに笑いたかったのかもしれない。人とアルカニストを、どちらも颯爽とノックアウトして。

僕が知っているカエンボクならたぶん、きっと、そうする…。


後悔と無力。走る。そして何より、友にもう会えない事に対して流れ続ける涙。滲む世界。走る。人とアルカニストの姿がたくさん見える。世界の外側では人とアルカニストが喜び合っている。走る。

どちらもどちらかわからないくらいに高揚している。でも、でも、そこに彼女がいない。僕の内側はひどく冷え切っている。走る。音がない。何も聞こえない。何を騒いでいるのだろう。何を言っているのだろう。何を投げているのだろう。何を必死にしてやがるのだろう。何もわからない。ただ黙れと思う。黙れ。走る。黙れ。


この光景を作り出したのはほかでもない彼女だというのに。そこに彼女がいない。何の意味がある。誰が誰と仲良くなろうとどうでもいい。僕は、カエンボクと、彼女と…。


しかしふと感じる。自身の持つたいまつの中で、まるで、カエンボクの命かのように燃え続けている聖火の温かさを。


で、最後の石板の読み上げなり、冒頭のエズラが見せたきのこの疑似シナプスの演出に続く、みたいな。

シナプスの場合だと、今もまだどこかにカエンボクがいるのがわかる、みたいな。ギベオンズアイに乗り込みカエンボクを探しに行くエズラ。のシーンで「THE END」。

この場合は、なんかエズラが研究してた一個前の転生者のドロシー?の後日譚みたいなのが、エズラの独白で最後語られて「ドロシー氏の元夫は、その生涯をかけドロシーを探した、と記録に残っている。ただし、会えたのかどうかはわからない。僕は、会えていた、と思いたい。」


みたいな。

一つの研究として、血の通っていないものとしてその記録を見ていたエズラが、そうではなく、誰かが生き抜いた記憶としてドロシーを見、感じ、そしてカエンボクを、自分自身を見るようになった。みたいな。


そういう感じだともうちょい感動できたと思う。


ただそうしちゃうと種族間の対立がスポーツの祭典で昇華されるっていう本来のテーマからかけ離れるんでそれはそれで雑な気もする。適当に泣かせに来たでしょ、みたいな。

見せ方によっては一人の少女の犠牲で、異なる種族が少しだけ歩み寄れる可能性ができた、みたいなのはできるけど、それはやっぱりこのウルルのテーマとは違うからなー。

スポーツを挟む必要がないんだよな、こうじめっとしちゃうと。


んじゃこんなのはどうよ

で、結局、少年少女の成長物語なのに最後にカエンボクが死んじゃうのが上記の雑いところだったわけだ。人の死でしか感動を生めないってのは、このウルル運動会を担当したシナリオライターとしても避けたかったのかもしれない。

ならせっかく旅の中で少年少女が成長するっていうテーマになってるんだから、もっとカエンボクとエズラの喧嘩なりピンチなりにフィーチャーしてみてはどうか。

こっちのプランでもやはりウルもフランネルもヴェルティもいらない。あ、ギベオンズアイはいる。


で、転生設定ももう破棄で。

普通にカエンボクの先祖が初代ウルル運動会の司祭で、その時の話を聞いてるから何としてもウルル運動会を復活させたい。

そこになぜか人間で、別にウルル運動会とかどうでもいいと思ってるエズラが、なんかこう、もうギベオンズアイを調査したいとかそういうのでついてきて、でグランドキャニオンみたいな場所に向かう、旅の中でいろいろ悶着起こしつつ、二人の友情がはぐくまれてく、みたいな。

その旅の中で、人間を嫌っていたカエンボクは種族ではなくその人自身を見る必要があることを知り、エズラはただの研究対象としての興味ではなく人として、友としてカエンボクの役に立ちたいと感じるようになる、みたいな。


二人の心境の変化は実際リリースされたストーリーとほぼ同じだけど、こっちの方が読み応えあったと思う。とにかくこのウルルのストーリーは冗長なのにキャラも社会情勢もどちらもまったく深ぼれてないんだよな。ならもっと絞って、超ありがちなボーイミーツガールなシナリオにする方がはるかに完成度上がったと思う。


ギベオンズアイがちょっと保護者みたいな感じなのも面白いと思う。

どもりながら「ど、どうしましょう…」「キャ、キャンディーを食べるといいのかもしれません」「わ、わたしは宇宙人とは無関係です!ほ、本当です!」とか意味のないことを3人で夜、焚火を囲みながらいう感じで。


まとめ

リバース1999のイベスト「復興!ウルル運動会」の感想を書いた。

まー、ダメだった。


ストーリーメインでやってるソシャゲだからストーリーしょぼいともうプレイするモチベがわいてこない。それだけここまでのストーリーが良すぎたって事かもしれない。特にカーラボナーさんのシナリオマジでやばかったから、あれ、いやあれ以上を期待してしまったこちらサイドも悪いのかもしれない。

リメカップ<レイクミドロ<モルパンク、って好みで順位は変わるかもだけどがんがんクオリティ右肩上がりだったから、そういう部分で今回のウルルに落胆してしまったのかもしれない。

こうやって見ると翻訳のダメさに目をつぶれば、リメカップとウルルは同じくらいだとは思う。でもこっちはもうモルパンクっていう神シナリオを体験してしまっているから、今更リメカップやられても受け付けられなくなってる。すげーわがままだけど。


モルパンクはソシャゲのストーリー超えすぎてたからなー。カンヌ国際映画祭受賞とかついてても違和感ないクオリティだった。


今回だけなら全然いいんだけど、このクオリティが続くならプレイ続けられるか怪しい。ただもしかするとキャラストをやればここらへんが一気に昇華されていくのかもしれないし、今回のイベストに関してもまだ望みは捨てきれないなー。

こんだけ酷評してんのに急に手のひら返しする可能性がある。

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