中村文則「迷宮」感想

2024年4月15日月曜日

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感想は書けていいないけれど一日一冊読書は継続中である。感想は書けてないけれど。

今回は2日前に読んだ中村文則さんの「迷宮」の感想を。


中村文則「迷宮」感想

面白かった。

でも最後急に説明調になってちょっともったいなかった。中村さんの小説に整合性なんて求めてない、というのがオレ個人の中村さんの作品への触れ方なので、そこがなー。


でも物語としてはたぶん中村さんの本の中で一番とっつきやすいと思うんで、最初に読むのならこの迷宮がいいのかなーと思う。

中村さんの本は純文学と言っていいのか、そもそもそういう文学界のカテゴリにくわしくないんであれだけど、表のテーマと裏のテーマがある。


この迷宮は表のテーマが分かりやすいし、それがきちんと終わりまでいくから読みやすい。

表のあらすじは、弁護士を目指す主人公がパラリーガルとして法律事務所で働く中で、司法試験にも出題される判例になっている事件の唯一の生き残りである女と出会う。

そしてその女は主人公の同級生であり…。


みたいなあらすじ。

表としてはこの事件の真相に迫っていくから普通に推理小説っぽくて読みやすいはず。でも裏のテーマとしてはいつも通りの中村さんで、人の堕落というか、いや、堕落というのとはちょっと違うな、人が人として存在するために、それぞれが自分に定義しているあれこれについて書かれてる。


ようはどこまで落ちれば人間じゃなくなるのか、みたいなそういう小説。でもそれは中村さんの本全部がそうなんで、別に迷宮に限ったテーマじゃないというか。


ここまで中村さんの本を読んでおいてあれだけど、読めば読むほど中村さん、大丈夫かな、って思ってしまう。次に感想を書きたいと思っている、今日読んだ短編小説を集めた本である「A」、それからエッセイ集である「自由思考」を読むと余計に、完全に病んでるやん、そのうちふらっと自殺してしまうんじゃないか、と気が気でない。

小説家って昔からだけど、こういう人多いよな…。だからこそのこの切り取り方ができるんだろうけど、命をすり減らして小説を書いてるふうでもあり、読んでるこっちからすると、小説ってそんなにすごいものじゃない、って言いたい。


お酒と同じ、一時の快楽のために読んでるだけ。ヒマつぶし、ただ現状を忘れたいから読んでるだけ。そんなものに一人の人の大切な命をかけないでくれたら嬉しいって読んでて思う。


生きることが辛いから、小説を書いてる、っていう人が多い気がする。その中で、小説を書く事で自分は生きながらえているのか、それとも小説を書くことで死に近づいているのかわからなくなっているというか。

恐ろしい職業病だよな…。

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