星野智幸「植物忌」感想

2024年4月29日月曜日

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星野さん、めっちゃいい…。

この前読んだ虹とクロエの物語もよかったし、そのはるか上をいって今回読んだ「植物忌」よかった。

ここでは星野智幸さんの「植物忌」の感想を。


ほぼポエムな短編集

この「植物忌」は短編集。

ちょっと不思議な、現実世界には存在しない植物をテーマに各短編が書かれてる。


例えば短編の一つである「始祖ダチュラ」のあらすじはというと、


日夜植物の反逆、テロと戦うネオ・ガーデナーたち。今度はダチュラが反逆を起こした。このダチュラたちは危ない。視覚、嗅覚を惑わせ、最後には聴覚を乗っ取り、それに気づいたが最後その人は絶命する。実力のあるダチュラを次々と討伐していくネオ・ガーデナーたち。しかしダチュラの攻撃に隊員たちも倒れていき…。


みたいな。

もう意味わからない。それがものすごい面白い。


「実力のあるダチュラ」「首謀ダチュラ」という言葉だけで笑ってしまう。

こんなのばっかりがたくさん載ってるのがこの植物忌。


何が言いたいのかわからないけどとりあえず面白い。っていう本で、もうただこの世界観に浸かってるだけで満足できちゃうというか。


たぶんきっと作者の星野さんからすれば、どの短編もそれぞれ伝えたいこととかあるんだろうけど、そういうのは一切こちらサイドには伝わってきていない。

ただなんか面白かった!っていう感想が残るだけ。


文体も発想も全部いい。


こういう本好きなんだよなー。


ぜひぜひ読んでみてほしい。

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