まー、もうタイトルから気取ってる感がむんむんに漂ってくるこの本、伊坂幸太郎の「アイネクライネナハトムジーク」。その感想を。
強い女性像と中性的イケメン
伊坂さんの小説が非常にナヨナヨしている、っていうのはこないだ別の記事で書いたんで割愛するとして、本作アイネクライネナハトムジークはいつも通りというか、伊坂さんらしく「こんな奇跡があってもいいんじゃなぁーい?」ってネチャネチャ口元の美女が言ってそうな「あー、そことそこがつながるのね」っていうやつ。
で、これまで何冊か読んであれだけど、男キャラがナヨナヨしているのはもうそれは仕方ないとして、女性をものすごい強い存在として描きがちだなーと思う。伊坂さんは。
そういうコンプレックスというか女性に支配されたい欲の強い性格なのかなー。
あとはだいたい無口のませたイケメン男子が出てくるのも伊坂さんの小説らしい側面。
無口のませたイケメン男子と、外見はほぼ描かれないけれど内面の強い女性が出てきて、その他にも複数いろんな人が出てきて、で「そことそこががっちゃんこするのかー」っていう奇跡的な人間ドミノが出来上がり、口元ネチャネチャ美女が「こんな奇跡もありじゃなぁい?(はぁと)」するっていうのが伊坂さん。
一応このアイネクライネナハトムジークのあらすじを書いておくと、
ボクシングの試合が軸になっていて、そのボクサー自身やそのボクサーを取り巻く人間、それからまったくボクシング関係ないと思っていた人たちのそれぞれの人生が一つの試合に向かってゆるーく、そして時に色濃く交錯していく、
みたいな。
まー、作家っていっても思想とかがそんな本書くたびに変わるわけないから、同じ作家の本なら同じこと言ってるのは仕方ないのかもなー。
中村さんだって「人間の細胞は1年すればすべて入れ替わってるから、仮に強姦されてもそれは気にしなくていいんだよ」っていうよくわからない理論を毎回のように持ち出してくるしなー。
あれ本当にどういうあれなんだろう。新しい3秒ルールみたいな。
いけない、伊坂さんの本の感想だったのに、伊坂さんよりも中村さんのあの一文への異常なこだわりの方が気になりだしてしまった。
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