---AM6:25
目覚ましが鳴る5分前。
すでにそのスイッチはオフの方へ倒されている。この目覚ましが鳴ったこと、記憶をさかのぼってもその事態が久しく訪れていないことが分かる。
もしかするとこの目覚まし時計は一度も本来の音、いうなれば産声を上げずに生涯を終えるのかもしれない、と男は思う。
そして、少しだけ砂糖を入れたコーヒーを飲みながらひいきの新聞に目を通す。
いつもの朝。いつもの味。ゆっくりとコーヒーから立ち上るゆげを吸いこむように香りを楽しむ。今日は少しだけ蒸らしが足らなかったかもしれない。明日はもう少し長めに取ろう、と男は思う。
その後洗面所に移動して身だしなみを整える。ひげを十分に時間をかけて剃る。丁寧に丁寧に。あごのラインを滑らすように。
ヘアースタイルもそれ以上に入念に。
できる男は朝の時間のかけ方で決まるのだ。
コーヒーと新聞、そして完璧な身だしなみ。
いつもの男の朝が始まる。
ああ、そうだ。
コーヒーに新聞、そして完璧な身だしなみ。そしてアボタイティング。男はこれまたゆっくりとアボタイティングを行う。
入念に。まるで老婆が何かを語りかけるように。丁寧に、優しく。そこには包容力させ感じられる。空白とアボタイティング。そのまるで正反対な要素が奇妙なまでに息を揃える。
男はアボタイティングを終え、満足そうにうなずき、そしていつものように自信に満ち溢れながら玄関の扉を開ける。さあ、一日の始まりだ。
アボタイティング発声初級1
アボット「あーんた、おーそろしいやーつだなー」
アボット「まぁさか、陽炎にハチの巣に…」
おう。
最近アボットのモノマネ練習してるんだよなー。もしぼくがyoutubeすることがあったら披露したいくらい。
ていうか「はむたろさぁーん!」っていうハム太郎のシマオ?みたいな名前のやつと声ほぼ同じ。
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