これまで生きてきて、こいつ何言ってんだろう、って一番最初に思ったのは父親が「なんで起こしてくれなかったんだ!」と母親にキレたとき。
母親がなんかアーティストの深夜ラジオにハマっててそれで朝起きられなくて、起こせなかった、っていうすげーショボい話。
いやお前大人なんだから、ていうか子供だったとしてもそんなん関係なく自分で起きろよ。何甘えてんの。と幼心に思った。
家計に金入れてるから偉いっていう考えが嫌いで。ならお前が内に入ってみろよ、とこいつを見てて思ってたな。
小学生の時両親が離婚しちゃったからもう20年以上父親に会ってないけど、ここまでクソなやつあんまり見ないと思う。
どういう精神してんだろうな。
周りの人間を自分の眷属と思ってない限り出てこない言葉だと思うんだよな、それって。
自分では起きられてなかったから、起こしてくれてありがとう、だろ。普通。
起こしてもらってんだから。なに起こしてもらう事前提でスケジュール組んでんの、お前。
たぶん大人ってだけで偉いわけじゃないんだなー、ってのをこの父親から学んだんだろうなー。反面教師的な。
いくら年齢を重ねようがそいつの思想が腐ってるならしょうもない人間のまま、っていう事。
ソシャゲやって世間が思いのほかキョロキョロしてるやつが多いって気づいたけど、よく考えたら当たり前なんだよな。学生時代って7割キョロ充で1割がリーダー、んで2割がカースト最下層だったもんな。んじゃ世間の7割は今もキョロのまま。ずーっと成長しねーんだろう。
ソシャゲプレイヤーがどうのじゃなくて世間一般としてそういうやつがあふれてるってことなんだろう。
話は変わってたまたま日本ハムの社長の方と縁があって週に2回2年間、ずっとご一緒することがあった。まあたまたま趣味が一緒だったとかそういう感じの。
んじゃやっぱ俺の父親と全然違う。
大人って言ってもこんなに違うものなのか、とびっくりした。
まず決断力が違う。
即決する。それから周りの意見や表情を気にしない。自分が決めたからそれで行く、っていう覚悟がある。
自分と周りの線引き、そして自分がかぶさることのできる範囲を理解してるんだな、って思った。
それでいて偉そうでもなく、ただ穏やかな笑顔でいろいろな事柄を決めていくのが、なんていうかすごくカッコよかった。
なるならああいう大人になりたいって思ったなー。いや、大人子供じゃないな、ああいう人間になりたい、が正しいな。年齢とか大人とか子供とか、そういう尺度じゃないんだよな。
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